面会交流のルールと決め方【子どもの健全な成長のために】
離婚して親権者とならなかった親(非監護親)が、離れて暮らす子どもと定期的・継続的に会って交流することを「面会交流(めんかいこうりゅう)」と言います。
これは、「子どもに会いたい親のための権利」であると同時に、それ以上に「離れて暮らす親にも会いたい(愛情を確認したい)子どものための権利」であると、法律(民法)でも定められています。
子どもの健全な成長のためには、両親から愛されていると実感できることが非常に重要です。 このページでは、面会交流の具体的なルールの決め方、一般的な頻度、そして子どもの意思をどう尊重すべきかについて解説します。
1. 面会交流の決め方(協議・調停)
面会交流のルールは、まずは父母の話し合い(協議)によって決めます。 養育費などと同様に、離婚届を出す前に合意しておくべき重要な項目の一つです。
もし話し合いで合意できない場合や、感情的になってしまう場合は、家庭裁判所に「面会交流調停」を申し立てて、調停委員を介して話し合うことになります。 裁判所は、原則として「面会交流は実施すべき」という立場で、子どもの利益を最優先に考えたルールを提案してくれます。
2. 決めておくべき具体的なルール
トラブルを防ぎ、スムーズな面会交流を続けるためには、ルールをできるだけ具体的に決めておくことが重要です。
<h4>1. 頻度(どのくらい会うか)</h4>
最も一般的なのは「月1回程度」です。 その他、子どもの年齢や生活リズムに合わせて、「2週間に1回」「2ヶ月に1回」など、双方で合意した頻度を定めます。
<h4>2. 時間と場所(どう会うか)</h4>
・1回あたりの時間はどれくらいか(例:半日、3時間程度) ・宿泊は認めるか(例:夏休みや冬休みに1泊2日) ・子どもの受け渡し場所と方法は(例:最寄り駅で、母が連れていき父が迎える) ・会う場所(例:公園、遊園地、非監護親の自宅など)
<h4>3. 連絡方法</h4>
・面会交流の日程調整や、子どもの急な体調不良などの連絡をどうするか。 ・(父母が直接連絡を取りたくない場合)弁護士や支援団体を介する方法もあります。
<h4>4. 学校行事や特別な日の扱い</h4>
・運動会、発表会などの学校行事への参加を認めるか。 ・誕生日プレゼントや、クリスマス、お正月などのイベントをどうするか。
これらのルールは、一度決めたら絶対に変えられないわけではなく、子どもの成長や状況に応じて、後から見直す(変更する)ことも可能です。
3. 子どもの意思をどう尊重するか
面会交流は「子どものため」のものですから、当然「子どもの意思」は最大限尊重されるべきです。
特に子どもが10歳以上になってくると、自分の意思や意見を明確に持つようになります。 「親が会わせたいから」ではなく、「子どもがどうしたいか」を第一に考える必要があります。
<h4>子どもが「会いたくない」と言った場合</h4>
子どもが面会交流を拒否する場合、その「理由」を慎重に考える必要があります。
・(A)監護親(一緒に住む親)に気を遣っている ・(B)久しぶりで緊張する、人見知りしている ・(C)非監護親(離れて住む親)に暴力を振るわれた、怖い思い出がある
(A)や(B)が理由であれば、最初は短い時間から始める、手紙やオンライン(ビデオ通話)から始めるなど、子どもの不安を取り除く工夫が必要です。
しかし、(C)のように、面会交流が子どもの精神的な安定や安全を脅かす(虐待やDVの恐れがある)場合は、面会交流を制限したり、拒否したりする正当な理由となります。
4. 面会交流のルールも「書面」に残す
養育費と同様に、面会交流のルールも口約束で済ませず、必ず「離婚協議書」や「公正証書」といった書面に残しておきましょう。
ルールを明確にしておくことで、「今月は会わせるべきか」「プレゼントは良いのか」といった、離婚後の余計な争いを防ぐことができます。
まとめ
面会交流は、離婚後も両親が協力して子どもの成長を見守るための大切な機会です。 親の感情(「相手の顔も見たくない」など)と、子どもの権利(「親に会いたい」)は切り離して考え、子どもにとって何が最善かを基準に、柔軟なルールを決めていきましょう。
→ 詳しくは「離婚協議書・公正証書の作り方」で確認しましょう。 → 決まった内容は「養育費の基本ルール」で確認しましょう。
