財産分与と家の不動産査定:公平に分けるための「適正価格」を知る方法

離婚時の財産分与で、特にその価値の判断が難しく、夫婦間での意見の相違が生じやすいのが「不動産」、つまり「家」です。 多くの場合、夫婦にとって家は最も高額な財産であり、「いくらで評価するのか」が分与額に大きく影響します。

「家を売却するなら、少しでも高く売りたい」「自分が住み続けるなら、適正な価格で買い取りたい」といった様々な希望がある中で、感情的な対立を避けて公平な分与を行うためには、まず「家が今いくらの価値があるのか」という「適正な価格」を正確に知ることが不可欠です。

このページでは、なぜ不動産の適正価格を知ることが重要なのか、1社だけの査定が危険な理由、そして複数の不動産会社に無料で査定を依頼できる「不動産一括査定」のメリットと賢い使い方を解説します。


1. 財産分与で「家の適正価格」を知ることが重要な理由

家を売却するにしても、どちらかが住み続けるにしても、その家が「いくらと評価されるか」によって、受け取れる(または支払う)財産分与の金額が大きく変わってきます。

  • 公平な分与のため: もし実際の価値よりも低い査定額で分与を決定してしまうと、不公平な結果となり、後々まで後悔や不満が残る可能性があります。
  • 売却価格の交渉材料として: 家を売却する場合、複数の査定額を比較することで、実際の売却価格を決める際の交渉材料になります。
  • 住み続ける場合の基準として: どちらか一方が家に住み続ける場合、相手に家の持ち分を買い取る形で財産分与を行うことになります。この時、家の適正価格を知っていれば、買い取り価格の基準が明確になります。

2. なぜ1社だけの査定は「危険」なのか?

「査定なら、近所の不動産会社に1社だけお願いすればいいのでは?」と考える方もいるかもしれません。しかし、これは非常に危険な判断です。

不動産査定額は、会社によって大きく異なることが一般的だからです。

  • 査定基準が会社によって違う: 不動産会社は、それぞれの得意なエリア、販売戦略、抱えている顧客情報などに基づいて査定額を出します。そのため、A社とB社では数百万円単位で査定額が異なることは珍しくありません。
  • 売却を急がせる可能性: 悪質な不動産会社の中には、媒介契約(売却依頼)を早く取ろうとして、意図的に高すぎる査定額を提示し、後で「やはりこの価格では売れませんでした」と値下げを迫るケースもあります。逆に、安すぎる査定で早く買い叩こうとする会社もあります。
  • 公平な比較ができない: 1社だけの査定では、それが適正な価格なのか、高いのか安いのか、判断する術がありません。

複数の査定額を比較することで、より客観的で公平な「適正価格」を知ることができます。


3. 無料で複数の会社に依頼できる「不動産一括査定」のメリットと使い方

家の適正価格を知るために最も効率的で公平な方法は、「不動産一括査定サイト」を利用することです。

不動産一括査定とは?

インターネット上で家の情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社(多くは4〜6社)から無料で査定額の見積もりを受け取れるサービスです。

メリット

  • 適正価格が把握できる: 複数の査定額を比較することで、あなたの家の「相場」や「適正価格」を客観的に判断できます。
  • 手間がかからない: 各社に個別に連絡して情報を伝える手間が省けます。
  • 競争原理が働く: 各社は他の不動産会社と比較されることを知っているため、より丁寧で的確な査定額を提示しようとします。
  • 無料で利用できる: 基本的にサービス利用料は無料です。

賢い使い方

  1. 必要な情報を正確に入力: 家の広さ、築年数、間取り、所在地、リフォーム歴など、分かる範囲で正確に入力しましょう。
  2. 複数の査定額を比較: 提示された査定額を単純に比較するだけでなく、各社がどのような根拠でその価格を出したのか、説明をよく聞きましょう。
  3. 信頼できる会社を選ぶ: 査定額だけでなく、担当者の対応、会社の信頼性、地域での実績なども考慮して、売却を依頼する(または相談する)会社を選びましょう。

まとめ

財産分与で家を公平に分けるためには、その家の「適正価格」を知ることが非常に重要です。 そのためには、1社だけの査定に頼らず、不動産一括査定サイトを活用して、複数の不動産会社から見積もりを取り、比較検討することをお勧めします。

この情報が、あなたの離婚における財産分与を、より公平で後悔のないものにする一助となれば幸いです。